こんにちは。保育士のやなぎです。
「雨の日や体調が悪い日暑い日寒い日など、外に出られないときにずっと子どもが私にべったりで何もできない。だからついテレビを子守がわりに付けてしまう…」
「お金もかからず時間も手間もかからなくて、子どもが夢中になってくれる遊びってないのかなあ?」
そんなふうに困っている子育てママ・パパさん。きっとたくさんいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はそんな親子さんに、雨の日の保育園でよく使うとっておきのスペシャルな遊びをご紹介しますね♪
目次
1.子どものパワフルなエネルギー
毎日のようにたくさんの乳幼児と接していると、子どもはエネルギーの塊だなあとつくづく思います。
見ているこっちが目が回りそうになるくらいクルクルクルクル走り回ったり、なぜそこで!?というタイミングでジャンプしてみたり…。
子どもを見ているとその有り余ったエネルギーを、少し分けて欲しいと本気で思ってしまうものです。笑
そんな元気いっぱいな子どもは、外遊びが大好きです。
でも雨や強風の日など外で遊べない日もあるし、体調が優れず外遊びが出来ない日もありますよね。
家の中で自由に身体を動かせる環境があれば良いのですが、マンションやアパートでは近所の部屋に音が響いて迷惑になってしまう…と室内での遊びに困っているママはけっこう多いのではないでしょうか?
「うるさい」「静かにしなさい!」
なるべく使いたくない言葉ですよね。
同じように雨の日の保育園も、とっても大変なんです。
普段は朝から元気いっぱいに外遊びをして、エネルギーとストレスをを解消している子どもたち。外で遊べない雨の日は、子どものエネルギーが有り余っています。
雨の日は狭い空間に大人数でずっといるので、有り余ったエネルギーの力も加わりケンカやトラブル・怪我が多くなりがちです。
家庭でも保育園と同じように、そんな日はいつも以上にグズグズと愚図ってご機嫌ナナメだったりしますよね。
保育園ではそんな困った状態になりがちな雨の日のために、とっておきの隠し玉!?遊びを用意しているのです。
今回ご紹介するスペシャルな室内遊びは、おうちの中で親子でココロもカラダも解放できる楽しい遊びです♪
2.子供が喜ぶ室内遊び♪材料は紙だけ!お金も時間もかからない
思い立ったらすぐに遊べるのが、この新聞&お花紙遊びのいいところ。
紙をビリビリ〜!と、ダイナミックに破っていきます。
普段は絵本や、ママパパの大切な本をちょっと破いただけでも怒られるのに、好きなだけ自由に破いていいなんて、たのしーい!おもしろーい♪
ビリビリ破いていると、大人もだんだん気分爽快になってきます。
何かを壊す・破る…という破壊行為は、普段なかなか出来ないですもんね。
楽しいだけではなく、心の開放・ストレス解消・手先の巧緻性(こうちせい)を育む、意外と奥が深い新聞・お花紙ビリビリ遊び。
大人だけではなく子どもだって、日常の中で多少のストレスを感じているのです。お外に遊びに行けなくても、お家の中でココロもカラダも開放して思い切り遊ぼう!
さあ、新聞紙かお花紙の用意はできましたか?
早速遊んでいきましょう。
2-1.材料
この遊びで使う材料は、新聞紙かお花紙だけ。→お花紙
新聞紙は、2日分くらいあれば充分に遊べます。
最近は新聞をとっていないご家庭も多いので、新聞紙が無い場合は薄い広告チラシなどを普段からストックしておくといいですね。
ただ厚めの広告紙は破りにくいし手を切ってしまうこともあるので、なるべく子どもの力で破ったり丸めたりできる薄めの紙がオススメです。
お花紙は、よく入学式や卒業式にお花として装飾されているお花。色が付いている薄い紙です。子どもの頃に、お花を作ったりしましたよね。
私たちの教室では教材用のお花紙を使っていますが、家庭で使う程度でしたら100円ショップやショッピングセンターの文房具コーナーにも置いてあります。
2-2.新聞紙&お花紙ビリビリ遊び|何歳から遊べるの?
だいたいお座りが上手にできるようになった頃、8ヶ月〜9か月くらいの赤ちゃんから大人まで遊べます。
ただその頃の赤ちゃんはなんでもお口に運ぶので、新聞のインクで真っ黒になったりすることもあります。気になるようでしたら、お花紙の方が良いと思います。
2-3.遊び方|小さな子には紙に切れ目を入れよう
新聞紙・お花紙、どちらでも家にあるもので早速遊んでみましょう。
新聞紙やお花紙を、まずは大人が半分にビリビリと破って見せます。紙にお顔を隠して、「いないいないばあ!」と遊んでみるのも楽しいですね。
0歳児や1歳児は紙を[破る]という行為が始めは難しいので、紙に少し切れ目を入れてあげると[自分でできた!]と満足感が得られます。
「ビリビリ〜!」と言いながら子どもの前で破れる音が聞こえるように、どんどん紙を破っていきます。
ぺらぺらのワカメのように細長く破っていきます。
2-4.遊びに評価・ダメ出しはいらない
この時、子どもが紙を破かずにぐしゃぐしゃに丸めても、きれいに破けなくても、自由に遊ばせてあげてくださいね。
「ちゃんと破いて」「そうじゃないよ」などという指導的なダメだしは、絶対NG。
遊びは、誰かに指示されたり押し付けられたら、それは子どもにとって[遊び]ではなくて[やらなくてはいけない作業]ツマラナイことになってしまいます…。
親はついつい、遊びでさえも[ちゃんとやってほしい]と思ってしまう生き物なのですが、そこはグッとガマン。
楽しくないと意味がないのが[遊び]です♪
難しいことは考えずに、大人も一緒に楽しみましょ。
2-5.破いた紙で、どうやって遊ぶの?
さあ、そろそろちぎった紙が山のようになってきました。この紙の山でどうやって遊びましょうか?
・紙吹雪あそび
大人が両手いっぱいに紙を抱えて、子どもの頭の上に散らす
子どもは目の前で舞う、紙吹雪光景に大喜びです。
・ゆらゆら紙吹雪(大人がふたりいる場合)
大きな布(できればシフォン布など透けている布が楽しい)の上に紙を乗せて子どもの頭上をお歌を歌いながら行き来して、最後に子どもの頭上に散らす。紙の雨が降ってきて、子どもはキャーキャーとはしゃぎます。
・新聞紙パーンチ!
大きな新聞紙を一枚、大人が両端をピーンと張ったまま持ちます。子どもは新聞紙の真ん中をめがけてパンチをします。紙が破れたら、おめでとう。成功です!
紙吹雪を散らしてお祝いしましょ♪
ビリっといい音を立てて破けると、達成感があるようです。男の子は、新聞紙を怪獣や悪者に見立ててごっこ遊びが始まります。
・紙吹雪帽子
紙を頭の上に乗せてみたり、たくさん抱えて子どもの頭の上から紙吹雪のように散らしたりして遊びます。
可愛い写真を、思い出にパチリと撮っておくのもいいですね。
・ふわふわお風呂
たくさんできた紙を、ダンボールやビニールプールに入れると紙吹雪お風呂になります。
紙吹雪お風呂にすると[やわらかい][カサカサと音がする][色がきれい][くすぐったい]など、手先だけで感じていた紙の感触を、全身で感じ取れるメリットがあります。
・お人形作り
透明なプラカップに好きな色のお花紙を詰めて、お顔を両面テープで貼ります。
この写真はおひな様・おだいり様を作りましたが、子どもと相談しながら好きなお人形を作ってみてくださいね。
・おままごとごっこ
お花紙をジュースやお料理に見立てて、遊びます。パスタやラーメン、焼きそば、丸めてお団子にする?…子どもの想像力がどんどん膨らむ、ごっこ遊びにつながります。
さあ、一緒にカンパーイ!
2-6.お片付け作戦!
楽しく遊べたのは良いけれど、部屋中に散らかった紙を見るとどっと疲れますよね。
でも大丈夫、大丈夫。あっという間に綺麗になっちゃうお片付け方法があるんです。
・ゴミ収集車お片付けごっこ
ダンボール箱やビニールプールなどに、「ゴミ収集車でーす!」と言いながら破った紙を入れていく。
「ママとどっちがたくさん集められるかきょうそうだー!」と言いながら集めていくと、子どもはきっとはりきってスピードアップでお片づけをしてくれて盛り上がります。笑
・風船やさんごっこ
透明のビニール袋を用意して、「よーし♪ママは可愛い風船を作っちゃおうかなあ。あつまれ、あつまれ〜!」といそいそと楽しそうに(←ここポイントです♪)散らかった紙を袋の中に入れていきます。
きっと子どもは「いっしょにやる〜!」とはりきって紙を袋の中に入れてくれます。
集めたビニール袋の口を縛って毛糸やリボンをつけてあげたら、立派な[風船っぽいもの]の出来上がりです。
子どもは、ママといっしょに自分で作れたことがとても嬉しいものです。立派な作品です。
面倒なお片付けもこうして子どもの遊び心を刺激してあげると、片付けも遊びながら楽しくできますね。
2.新聞紙・お花紙遊びを通して育つ力
新聞紙・お花紙遊びを通して育つ力は、どんなことがあるのでしょう?
効果ばかり気にして遊んだらつまらないのですが、保育園・幼稚園では育てたい力のねらいを立てて、遊び活動をします。
あまり意識しすぎずに、頭の片隅に置いて楽しんでください。
・手先の巧緻性(こうちせい)を育む
紙をつまむ・ちぎる・破く動作は、両手の1本1本の指を上手に動かしていく動作です。遊びながら繰り返し、紙をちぎっているうちに手先の巧緻性を育む。
*巧緻性…手先の器用さ
・自己解放・ストレス解消
思い切りダイナミックに両手を使って紙を破くことによって、エネルギーを発散させストレスの解消につながる。
・触覚・聴覚・視覚への刺激
紙が破れる音を聞いたり、紙に直接触れていくことで感覚機能を刺激します。子どもの前で、大きな音で「ビリビリ〜」と破って音を聞かせてあげましょう。
・紙の性質を知る
どんどん破っていくうちに、少し大きな子どもは紙の性質にも気がついていきます。紙には縦と横、きれいに破りやすい向きがあるということ。
ぐしゃぐしゃに丸めると、紙がしわになること。子どもが小さな[気づき]や[発見]を見つけたら、「よく気がついたね」と褒めて認めてあげてください。
この[気づき][発見]が、大きくなってからの学びにつながっていくのです。
まとめ
今回は、子どもが外で遊べないときに何をしたら良いのかわからない、テレビばかり見せてしまうという悩みにお応えする形で、新聞紙&お花紙遊びをご紹介しました。
いつでも紙さえあればできる遊びですが、手先の巧緻性(こうちせい)を育んだり・心の解放・ストレス解消したり、触覚・聴覚・視覚への刺激をしたり・紙の性質を知ることができたりごっこ遊びへ発展したり、楽しいだけではなく遊びながら様々な力が育まれていきます。
ただしつこいようですが大切なことなので最後にもお伝えしますが、遊びの中で子どもに対して遊び方への評価・ダメ出しは絶対に無しです。
評価されたりダメ出しをされたら、一瞬でせっかくの楽しい気持ちが一気につまらなくなってしまいます。
ただ子どもの気持ちを尊重しながら「こうしてみたら、もっと楽しいね」という遊びが発展しそうな提案は、私たち保育者もしていきます。
「こうしなければならない」という決まりはありません。
親子で楽しく、自由な発想で室内遊びを楽しんでくださいね。
おうち子ども教室♡いちご組
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やなぎ あいこ
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