こんにちは。保育士の柳です。
3〜4か月くらいになると、首がすわる赤ちゃんが増えてきますね。
赤ちゃんは、今までママやパパに抱っこしてもらって世界を眺めていました。
5〜6ヶ月位になると、「今日、寝返りしたんです!」と嬉しそうに報告してくれるママも増えてきます。
赤ちゃんが自分で寝返りができるようになることは、赤ちゃんにとって世界がガラッと新しく変わるくらい劇的な出来事です。だって、自分で身体を動かしてコロコロ転がって好きなところへ行けるし、違った景色が見えるんですもの!
今回は、そんな赤ちゃんのドラマチックな[寝返り]について、ご紹介していきます。
目次
1.赤ちゃんの寝返りとは?
[寝返り]とは、赤ちゃんが天井を向いた仰向けの姿勢から横を向き、ころんとうつ伏せの姿勢になることです。
1-1.寝返りからなかなか戻れない
また[寝返り返り]とは、うつ伏せの姿勢から同じように横を向いてころんと仰向けになることです。
寝返りができるようになっても、この仰向けに戻る[寝返り返り]が結構難しくてできないのです。
うつ伏せの体勢がが苦しくなると赤ちゃんは「うぎゃー!」(元に戻して〜!)と泣いて訴えることが多いです。
2.赤ちゃんの寝返りはいつから?
赤ちゃんの発達には、順番があります。寝返りをするには、まずは首がすわらないとできません。そして、背筋・腹筋・下半身の筋肉などが発達してきて、少しずつ寝返りができる準備がはじまります。
2-1.寝返りの準備段階|まずは自分のカラダを知る[ハンドリガーード]
3〜4か月くらいの首がすわる頃の赤ちゃんは、ある日、いつも自分の目の前に出てくる[あるもの]に気づきます。
その[あるもの]は、よく動くのです。そしてそのあるものが動く時には、なんだかわからない[感覚]があることに気づきます。
そうこの[あるもの]とは、手なのです。
最近よく手をじーっと眺めているなあというときは、赤ちゃんは[自分の意思で自分でカラダを動かすことができる]ことを学んでいる真っ最中です。
こんな風に自分の手をじーっと眺める行為を、【ハンドリガード】と言われています。赤ちゃんが手を眺めるまなざしはとても真剣で、何かを一生懸命考えている様子。
その真剣な眼差しがとても愛らしいですね。
2-2.寝返りの時期は、4.5ヶ月くらいの赤ちゃんから
首がすわり、手をじーっと見つめていろんなものを口に運んで味わったり、足と手をバタバタする仕草をし始めるようになりました。
そんな風に自分の手足を自由に動かしてたくさん遊んでいくうちに、4〜5か月位になるとお尻をグーンと頭の方に上げたり、自分の足をパクッとかぶりついたりする動きをします。
大人にはとても真似ができない芸当の動きですね!
2-3.赤ちゃんの寝返り自主練は、だるまさんごっこ?
上記のように足を高く上げていると、コロコロとだるまさんのようにカラダが横倒しになりやすいのです。こうしてなんどもだるまさんコロコロ遊びをしていると、下半身だけひねる姿勢になり、下半身だけ先に寝返りを身につけ始めます。
この[下半身だけ寝返り]は、赤ちゃんにとって苦しいし居心地が悪いのです。
赤ちゃんは、何度もコロコロするうちに[上半身も同じ方向にねじればいいんだ!]と気がつき、気付いたらうつ伏せ状態になって寝返りができるようになっていくんです。
子どもは、赤ちゃんの頃から熱心に遊びの中から学んでいるのですね♪
3.赤ちゃんが寝返りできるようになる頃の注意!
寝返りができるようになったということは、自分で好きな場所に移動できるようになったということです。
昨日まで出来なかった事が次の日に急にできちゃった!という事がよくあるのが、赤ちゃんのすごい力。
この頃から赤ちゃんの事故が増えてきますので、家の中の安全チェックが大切です。
特に寝返りをしてうつ伏せ状態のまま、柔らかい布団などで窒息する悲しい事故も起きていますので注意しましょう。
3-1.実際に起こっている事故と対策法
□寝返りで転がってベッドなど高いところから落ちる→柵をつける・高いところには寝かせない。
□布団や柔らかい布で窒息→大人用の柔らかい布団や毛布は、周りに置かない
□階段から落ちる→柵をつける
□ベットの柵に挟まる→柵にガードをつける
□柱やテーブルにぶつける→緩衝材を貼る
□ラックなどにぶつかった拍子に、上から物が落ちてくる→ラックの上に危険な重いものは置かない
□ストーブに触り火傷をする→ストーブ周りに柵をつける
□物に触って怪我をする(フォークや箸、アイロン、コンセント・ハサミ・コードなどひも状のもの)→手の届くところに置かない
□口に入れて誤飲(500円玉くらいまでの小さな物は何でも誤嚥に繋がる・タバコ・薬など)→手の届くところに置かない
3-2.寝返りがまだできない時期も気をつけて
私の娘がまだ4ヶ月くらいの頃、まだまだ寝返りはしないから大丈夫だろうと大人のベッドに寝かせていましたが、ある日いつの間にかベッドから落ちて大泣きしていました。
「ごめんね、ごめんね‥痛かったね」と、こんなに小さな赤ちゃんを危険な目にあわせてしまった事を、すごく反省した覚えがあります。
赤ちゃんは寝返りができない時期でも、足で蹴り上げて上へ上へと移動できるんです。
私のように油断はせず、いろいろ赤ちゃんの動きを予測して注意してあげてくださいね。
4.赤ちゃん寝返り練習は必要?
「同じくらいのお友達の子はもう寝返りしているのに、うちの子はまだなのかな?」
「寝返りの練習はした方がいいの?」などと、よくママたちから質問を受けます。
4-1寝返りをしない子も
育児書に5ヶ月には寝返りをしますと書かれてあっても、子どもの発達には個人差があります。寝返りらしい寝返りをあまりしないまま、いつの間にかおすわりが上手になってハイハイが上手になっていく赤ちゃんもいます。
赤ちゃんの体格によっても変わってきます。
もともと細めで身軽な子はコロンコロン寝返りがしやすいけれど、どっしりとぷくぷくまんまるの赤ちゃんはどうしても身軽に寝返りしづらい場合もあります。
また、持って生まれた赤ちゃんの性質にもよるんじゃないかなと思います。
好奇心旺盛でとにかく動きたい!というタイプの赤ちゃんはやっぱりよく動いているし、おっとりタイプや慎重な子はゆったり動いているなあと感じます。
4-2.赤ちゃんの寝返り練習
寝返りをするために練習をした方が良いのかな?と考えてしまうかもしれませんが、上記に挙げたように発達には個人差があります。
いつできるようになるかは赤ちゃん本人が決めることなので、練習は必要ないと思います。
ただ、赤ちゃんとスキンシップをとりながら寝返りを促す赤ちゃん体操をしてみるのは楽しいかもしれませんね。
赤ちゃん教室でも遊んでいる、寝返り赤ちゃん体操をご紹介しますね。
4-3.寝返り赤ちゃん体操♪
寝返りをするためには、下半身の筋肉や背筋・腹筋とほぼ全身の筋肉を使います。
赤ちゃんのご機嫌の良い時を選んで、体操前には赤ちゃんに「今から体操をして遊ぼうね」と伝えてあげてくださいね。
1.赤ちゃんの右足のふくらはぎを持ち、左足に乗せるようにしてクロスさせます。
2.右足を床につけます。
3.右足を床につけたまま、5.6秒キープする。
4.赤ちゃんを元の体勢に戻す。
上記を左足も同じように行う。
ポイントは、3の横向きのまま足をクロスさせた中途半端な状態が筋肉に効くので、数秒間はキープすることです。
もちろん赤ちゃんが嫌がったら、すぐに体操をやめて様子を見てあげてくださいね。
5.まとめ
[寝返り]は赤ちゃんにとって、今までの世界が劇的に変わるような出来事だとお伝えしました。これからおすわりができるようになり、ハイハイするようになり、赤ちゃんの世界はますます大きく広がっていきますね。
ただ、寝返りのようなわかりやすく目に見える発達は、周りと比べてしまいがちです。早くできたことが偉いわけではなく、遅いからといって困ることもありません。
児童精神科医の佐々木正美先生は、子育てで一番大切なことは「待つこと」だとおっしゃっています。
「いつできるようになるかな?」とゆったり構えて、子どもの成長を「待つ」楽しみを一緒に味わっていきましょう♡
*参考文献 厚生労働省乳幼児突然死症候群(SIDS)について
おうち子ども教室♡いちご組
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やなぎ あいこ
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